京都嵯峨野に立地する細川護熙氏の別邸、白井晟一氏設計による住宅(雲伴居 1984)への立礼茶事のための家具と待合(長屋門)のインテリア計画である。オリジナルを尊重し維持するために、過去と現代のコントラストを緩やかに接続するための家具を仮設的に挿入する方法をとった。立礼が現代の生活に合わせ生まれたように、そして日本の生活様式がそうであったように待合の間仕切りなども全て置き家具形式とした。本席の家具は全て押入へ折りたたみ収納ができるようにして建物の多目的な利用に対応するようにした。材は全てブラックウォールナット、クラロウォールナットを用い、特に目が複雑な天然乾燥材を選定し桜製作所にて製作した。客座に使う床几(しょうぎ)は古くは古代エジプト、日本では平安時代より使われていた形式の座で、讃岐ミングレンのデザインのものを茶席に合うように一部再デザインした。


優れた建築に感じる凛とした佇まい、、そんな中に少しの確かな温かさを挿入することにより、この建築の優艶な物語の続きに貢献できたのではないかと思う。

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